造船関連作業で泉南型石綿国賠を提訴
2019.03.13
2019年3月12日(火)、アスベスト(石綿)を吸って中皮腫で亡くなった川崎重工業神戸工場の元従業員と、三菱重工業神戸造船所の下請け企業である河原冷熱工業の元従業員の遺族が、国に各1430万円の慰謝料(損害賠償)を求める訴訟を神戸地裁に起こしました。
2014年10月の泉南アスベスト国賠訴訟の最高裁判決に基づく和解解決を求める、いわゆる泉南型国賠訴訟です。最高裁判決のポイントは、局所排気装置の設置により相当程度アスベストばく露が防止できたか否か。石綿紡織工場や石綿建材製造工場のようなアスベスト製品の製造工程だけでなく、今回提訴した被害者のように、ボイラー製造や造船に使用する保温・断熱材の取扱いなど、アスベスト製品の切断・加工作業に従事した方でも、作業場所や作業内容によっては国賠和解の対象となり得ます。
泉南型国賠の対象となるかどうかは、弁護士が専門的観点から具体的にお聞きしてみないと分かりません。労災認定の際には詳しく調査されていない場合もありますので、まずは当弁護団までお気軽にご相談下さい。
*神戸新聞[造船作業で石綿被害 死亡の男性遺族ら国提訴]https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201903/0012140977.shtml
*NHK兵庫NEWS WEB[造船所のアスベスト被害で提訴]https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20190312/2020003303.html
*サンテレビ[アスベスト訴訟 遺族が国に1430万円求め提訴/兵庫県]https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190312-00010005-suntvv-l28