トピックス

最高裁判決 声明( 2014.10.09)

団長のあいさつ

2014年2月
弁護士 芝原 明夫

1、日本国内に約1000万トン、全世界で約1億8千万トンが使用されているアスベスト。170トンで1人の中皮腫、2人の石綿肺ガン患者が発生すると言われており、全世界の患者数は約500万人を越えると言われています。
 国内で2005(H17)年6月に発覚した兵庫県尼崎市のクボタ神崎工場周辺での200名を越える中皮腫患者発生が判明した「クボタショック」。まさに20?40年の潜伏期間を経て、史上最大のストック公害、産業災害の発生の危険性が指摘されています。
 既に戦前の1940(S15)年に、国は、大阪府泉南地域の石綿工場での石綿肺の多発を知っていました。しかし、石綿が廉価なこともあって、戦後もその危険性を国民に知らせること無く、経済成長を優先課題として大量に使用を認めてきました。
 企業も、石綿肺ガン・中皮腫・石綿肺などの健康被害発生の危険性があることを知りながらも、何らの対策も採りませんでした。

2、アスベスト使用のピークは1974(S49)年ですが、その31年後にクボタショックが起こりました。これを機に、じん肺や環境公害に興味を持っていた弁護士が集まってアスベスト被害の救済に立ち上がりました。それが、大阪じん肺アスベスト弁護団です(現在は、2012(H24)年8月に改称し、大阪アスベスト弁護団です)。
 弁護団は「泉南地域の石綿被害と市民の会」と協働して活動し、今まで原因や責任の所在を知らずにいた80名超の被害者の救済(三菱マテリアル建材との補償協定や労災、健康管理手帳の取得など)が実現しました。

3、しかし、労災や現在の石綿健康被害の救済新法は十分ではありません。
 弁護団では、すでに10件を越えて企業責任追及訴訟において勝訴判決や和解を獲得し、他にも様々なアスベスト被害救済活動に取り組んでいます。日本で始めてアスベスト被害について国の責任を認めた泉南アスベスト国賠訴訟は、2013(H25)年12月に2陣高裁判決がこれまでの判決の集大成として勝訴し、最高裁上告審で審理されています。近く始めての最高裁判決となる見込みです。
 最大の被害者がいるとみられる建設従事者の被害救済のため、関西建設アスベスト大阪訴訟でも闘っています。同様に国と建材メーカーを相手にした建設アスベスト訴訟は全国で6地・高裁で係属中です。

4、弁護団には、現在、若手弁護士を中心に約60名の弁護士が参加しています。
 今後は一日も早く泉南国賠訴訟の解決や、被害の速やかな救済を図るアスベスト救済法を抜本改正するとともに、アスベスト補償基金の設立を目指し、新たな被害発生の防止とノンアスベスト社会の実現に向けたアスベスト対策基本法の制定のため、全力を尽くしたいと考えています。

みなさまのご支援・ご協力をお願いいたします。

弁護団の要求項目

私たちの要求

2009年3月15日
大阪じん肺アスベスト弁護団

加害責任と謝罪
国と加害企業は、アスベスト被害に対する加害責任を認め、被害者、遺族に謝罪せよ。
アスベスト救済法の改正と補償
国は、アスベスト救済法を抜本的に改正して、石綿肺等を指定疾病に追加するとともに肺がんの認定基準の見直しをせよ。国と加害企業は、「アスベスト補償基金」を設置し、すべてのアスベスト被害者に対して、迅速かつ全面的な補償を行え。
被害把握
国は、早期に広範な被害実態調査を行ってアスベスト被害の全容を把握せよ。
健康管理
国は、アスベスト曝露の可能性のある者の登録制度を設け、石綿健康管理手帳の交付などによる万全かつ長期の健康管理を実施せよ。
対策とその実施体制
国は、新たなアスベスト被害の防止とノンアスベスト社会の実現に向けて、早急にアスベスト対策基本法を制定し、内閣府に省庁横断のアスベスト対策委員会を設置せよ。
  • アスベスト相談
  • 大阪・泉南アスベスト国家賠償請求訴訟を勝たせる会
  • 「命て なんぼなん?泉南アスベスト禍を闘う」
このページの先頭に戻る